安室奈美恵のベストアルバム
『BEST FICTION』に関するレビュー ③
彼女の魅力
は、自分が好きな歌を歌い踊っている周りにいつの間にかギャラリーが出来てくるような、そういう自然さがあること
もともと、外見の魅力、歌のうまさ、踊りのうまさ、そのバランスの良さが日本のアーティストとしては秀逸だから、無理に演出に頼らなくても十分に魅せることが出来る
小室以降、進むべき道に迷いながらも、自分の好きなジャンルの曲を歌いながら一歩一歩進んできた過程では、自然にそうした魅力が前面に出ていた
その彼女が、魅せる演出を本気で取り入れてきたらどうなるか その答えが、今回のこのDVDを見ればわかるだろう ちょうど中盤にこれまでのプロモが入っているので比較しやすい
特に1曲目は、映像美や衣装のバリエーションといった演出だけではなく、歌っている彼女の表情にも新しい上品な色気の要素が出てきたようで非常に見応えがある
最近は
年に何度もベスト版やバラードベストと銘打った『BESTアルバム』をリリースするアーティストがいますが、本当の『BESTアルバム』というのは自分の音楽活動軌軸を詰め込んだ集大成のようなCDだと思います。
このアルバムは正に、小室哲哉から離れた後の安室奈美恵の活動軌軸を収めた本物のベストだと言えると思います。
第二次安室ブームで、現在、女性アーティストの中でも最も輝いていると言っても過言ではない彼女ですが、アルバム序盤には世間から落ち目と言われていた頃の曲があります。
私自信、「shine more」前後の曲では“安室ちゃん何でそんな音楽やってんだろう…”ぐらいにしか思ってませんでしたし、安室ちゃんを聴きもしませんでした。
でも本当に落ち目だったのでしょうか?
違います。「新しい安室奈美恵」「カッコイイ安室奈美恵」はこの頃に形成されていたのに、私たちが気付かなかっただけだったんだ・・・
それを再確認させられるアルバムでもあると思います。
新生安室の初期の曲~最新ヒット曲+新曲2曲、さらに全曲PV付き…こんなクオリティの高いアルバムは久しぶりなので本当に楽しみです。
(「WANT ME, WANT ME」のダンスは鳥肌ものです。)
17曲
のPV付きでこの価格なので星5つですが、
CDのみですとちょっとBESTというか「SINGLES」ですよね。
BESTアルバムというのは、ファンを対象にしているわけではなく、一般の人、もしくは
このアルバムによって新しいファンを取り込む事を想定しているので、シングル曲のみというのは致し方ないのかなと思います。
でも安室さんの場合には、シングル以外の曲でも名曲があります。
「BEST」と謳っている以上、シングル以外のも入れて欲しかったです。
というかファン以外の方に聞いてもらえるチャンスなので。少しその辺が残念です。
このアルバムを聞いて気に入った新しいファンの方、
「Queen of Hip-Pop」「Violet Sauce」「Hide & Seek」「Top Secret」「The Speed Star」
「WoWa」等絶対裏切らない名曲もありますので機会があったら是非!
「Hide & Seek」「WoWa」「Hello」のPVもボーナストラックで入っていれば、
この一枚で今の安室奈美恵を語る最高の「BEST」アルバムになったのに!
(Amazon レビューから)